さび止めって本当に必要?

さび止め塗料(錆止め、防錆塗料)と言えば、鉄にできる赤錆(あかさび)を予防するための塗料ですよね。
鉄製の配管に色を塗る前や、別の工場に鉄製品を移動させる前など、現場では必ずと言っていいほど塗られているかと思います。
でも正直、こんな風に思ったことはありませんか?
「どうせ上から別の塗料を塗るなら、それだけで鉄は保護されるんじゃないの?」
「わざわざ錆止めを塗る必要ってあるの?」
もし錆止めを塗る手間を省けるなら、費用も工数も節約できますよね。
しかし、やはり錆止め塗料の下塗りは欠かせません。
なぜなら、「錆止め効果のある顔料がふんだんに使われている」という点で、普通の塗料とは根本的に異なるからです!
現場やDIYで錆止め塗料を使ったことがある方なら、「赤錆色、グレー、白」といった色の錆止め塗料をよく見かけるのではないでしょうか?

実はこれらの色は、錆止め効果を持つ顔料そのものの色なんです。(ベンガラ・亜鉛末・チタン系の顔料など)これらの顔料は着色目的ではなく、防錆効果を高めるためにふんだんに配合されています。そのため、錆止め塗料の色というのは基本的に「赤錆色、グレー、白」のどれかになります。
なお、上塗り塗料をどれだけ分厚く塗っても鉄から発生する錆をとめる効果は低いため、中の鉄を長期間守るために錆止め塗料の下塗りが必要です。
逆に、錆止め塗料だけでは十分かというと、そうではありません。錆止め塗料は太陽光線などには弱いため、錆止め塗料だけで仕上げてしまうと、その効果を長く保つことができません。
長期間の錆止め効果を得るには錆止めの下塗り塗料と、上塗り塗料の両方が不可欠なんです。
ぜひ、周りの方にも教えてあげてくださいね。
ちなみに、錆止めを選ぶときは「上に塗る塗料の種類」「求める耐久性」から決めるとスムーズです。調色屋のプライマーチャートを使うと簡単に決められるので、種類が多い錆止め塗料選びにご活用ください。

こちらは2024年10月16日に配信されたメールマガジンを元にした記事です。
調色屋のメルマガでは、塗料に関するお役立ち情報をお届けいたします。
あなたのお仕事やDIYにぜひともお役立てください。
