フラットボックスに使えるパテはどれ?比較して分かったおすすめパテ

フラットボックスの導入をご検討中の方から、必ずと言っていいほどいただくのが「このパテ、フラットボックスに使えますか?」というご質問です。
いま現場で使っているパテがそのまま使えるのか、導入前にいちばん気になるところだと思います。
そこで今回は、まず「どんなパテが使えるのか」にお答えしたうえで、実際に試した結果から「どんなパテがいちばん使いやすいのか」までご紹介します。
そもそもフラットボックスとは?

フラットボックスとは、石膏ボード(乾式壁)の継ぎ目や溝、ビス穴などのパテ処理(パテ打ち)を効率よく行い、均一で美しい仕上がりを実現するツールです。
従来のヘラを使った手作業によるパテ打ちは、作業時間や人件費がかかるだけでなく、仕上がりを安定させるには高度な技術と経験が必要でした。
一方、フラットボックスを使用すればボードのジョイント部分に一定量のパテを均一に塗布できるため、作業効率の向上と仕上がりの安定を同時に実現できます。

特に、当店で取り扱っているコロンビア フラットボックス(Japan Edition)は、アルミ削り出しの本体を日本のベベルボードに合わせて調整した唯一の日本専用モデル。フラットボックスは値段や製品によって性能差が大きい商品なのですが、カナダ発の老舗ドライウォール仕上げツール専門メーカー「Columbia Taping Tools社」が製造する高品質なフラットボックスです。
この記事では、このコロンビア フラットボックスを使用した場合を基準に、使えるパテの条件や、実際に使い比べて分かった相性の違いをご紹介します。
フラットボックスに使えるパテと「使いやすいパテ」
フラットボックスには「専用のパテ」というのはなく、市販の練りパテ・粉パテのどちらも使用でき、反応型のパテも問題なく使えます。
しかし、実際に試してみると、パテによって作業のしやすさにははっきりと違いがありました。
では、フラットボックスにとって「使いやすいパテ」とはどのようなものなのか。比較していくうちに見えてきたのは、次の2つです。
フラットボックス向きのパテの特長1:適度な柔らかさがある

フラットボックスは、ハンドルで箱を押し込み、ところてん式にパテを押し出す構造です。
つまりパテが硬いほど、押し込みに必要な力が大きくなり、上手く力が入らないとパテがかすれてしまう場合もあります。
逆にパテ緩すぎると、今度はパテが垂れてきて作業しにくくなります。
そのため、硬くもなく、ゆるくもない、中間くらいの固さに簡単に調整できるかどうかが重要です。
水を足せば素直に緩んでくれるパテかどうかで、現場でのストレスがまったく変わります。
フラットボックス向きのパテの特長2:洗浄しやすい

フラットボックスは、内部やブレード、ホイールの隙間に残ったパテが固まらないよう、使用後すぐに洗浄する必要があります。
コロンビアのフラットボックスはアルミ削り出しで作られており、比較的パテを洗い落としやすい作りです。
ただし、水に溶けにくいパテを使った場合、細かな部分の洗浄に時間がかかることがあります。
特に、十分な洗浄時間やスペースを確保しにくい現場では、清掃しやすいパテを選ぶことで後片付けのしやすさが変わります。
【実験】様々なパテをフラットボックスで実際に使ってみました
というわけで、実際にタイプの違う3種類のパテをフラットボックスに入れて試してみました。
なお今回はあくまで「パテ処理のあとに、上から塗装で仕上げる」想定での検証です。クロス下地の場合とは評価が変わる部分もありますので、その前提でお読みください。
塗装で仕上げる場合、先ほどの2つの条件に加えて「乾燥後にしっかり硬度が出るか」も見ておく必要があります。上塗りは水性塗料を使いますので、パテ面が水分に弱いと仕上がりに影響するためです。ここが今回いちばんの分かれ目になりました。
1. ホームセンターの粉パテ

まず試したのは、ホームセンターで購入した水で練るタイプの粉パテです。
加える水の量で硬さを調整できるため、フラットボックスから押し出しやすい柔らかさにできました。押し込みも軽く、使用後のパテも水で簡単に洗い流せます。
一方で、ちょうどよい硬さに調整するのが難しく、パテを練る作業も地味に時間がかかります。
また、今回試した製品は、乾燥後に水分を含むと砕けやすくなる点も気になりました。上から水性塗料を塗る場合は、塗料に含まれる水分が仕上がりに影響する可能性があります。
フラットボックスで施工すること自体に問題はありませんでしたが、今回の検証では、パテ練りに不慣れな方や、塗装下地への使用にはおすすめしにくいという結果になりました。
2. 業者向けの練りパテ

続いて試したのは、「IPメジパテ」と「IPブリッジパテ」です。従来のヘラを使うパテ打ちで扱いやすく、現場でも広く使われている既調合の練りパテです。
フラットボックスでも問題なく使用できました。既調合のため硬さが安定しており、乾燥後も十分な硬度が出るため、塗装下地としても安心して使えます。
ただし、フラットボックスで使うにはやや硬く、押し出す際に力が必要でした。長時間続けて施工する場合は、負担を感じやすい硬さです。
水を加えて調整してみましたが、思うように柔らかくならず、フラットボックスに適した硬さに仕上げるまでに時間がかかりました。また、使用後はパテを洗い落としにくく、細かな部分まできれいにするのにも少し手間がかかります。
ヘラでの作業には使いやすいパテですが、フラットボックスで扱う場合は、硬さの調整や押し出し方に慣れが必要という結果になりました。
3. フラットボックス講習会で使用されている練りパテ

最後は、フラットボックス体験講習会でも使用されているプロおすすめのパテ、ガッツV(下パテ)とWDパテライト(上パテ)です。
どちらも既調合の練りパテなので、使用する分をよく練れば、今回は水を加えて硬さを調整する必要がありませんでした。
フラットボックスで使いやすい適度な柔らかさがあり、押し込みも軽く、塗り面のかすれやパテの垂れも起こりにくい印象でした。初めてでも、押し込む力加減をつかみやすいパテです。
水で洗い流しやすいため、作業後の片付けもスムーズでした。乾燥後は十分な硬度が出るため、水性塗料で仕上げる下地にも安心して使用できます。
今回比較した中では、押し出しやすさ・洗浄しやすさ・乾燥後の硬度のバランスが最もよく、フラットボックスとの相性がよい組み合わせでした。
まとめ|塗装下地ならフラットボックスにおすすめなパテは「ガッツV」+「WDパテライト」

あらためて整理すると、フラットボックスには市販の練りパテ・粉パテが問題なく使えます。反応型のパテも、慣れるまで120分タイプや乾燥硬化型を選べば大丈夫です。
ただ、そこから一歩進んで「作業がラクで、仕上がりも安定するパテ」を選ぶなら、適度な柔らかさ・洗い落としやすさの2点が優れているパテを選んでみてください。
さらに、パテ処理のあとに塗装で仕上げるのであれば、乾燥後の硬度(水への溶けにくさ)も重視すると良いと思います。
フラットボックスで塗装下地を作る際に、最も扱いやすくておすすめなパテは以下の2つです。
硬さの調整に悩む必要がなく、乾燥後の硬度もしっかり出る。フラットボックスをこれから導入される方には、まずこの2つから試していただくのがおすすめです。
この記事で紹介した商品
- 石膏ボードの釘穴・メジ処理に【ガッツV】フラットボックスにも最適な下パテ
- 石膏ボードの仕上げパテ【WDパテライト】フラットボックスにも最適な上パテ
- 【コロンビア フラットボックス】石膏ボードのパテ作業を5倍高速化!プロ向け内装職人ツール
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